ニセコ町立近藤小学校で「イトウ授業」をしました
2009/1/18、2017/10/17
大光明宏武 オビラメの会会員、酪農学園大学
昨(2008)年6月20日にニセコ町立近藤小学校でイトウについての授業をさせていただきました。
近藤小学校の生徒さんには放流したイトウ稚魚(1歳魚)を飼育してもらっていましたが、後に放流してもらうにあたり、その理由を考えてもらうこと、そして地域環境の現状を知ってもらうことが重要と考え、授業内容を「イトウはどんな魚か」「なぜ放流するのか」の2つのテーマに絞って話をしました。
まずは写真から何か感じてもらうだけでも意味があると感じ、授業の始めにデカの原寸大のパネルを見せたところ、皆、目を見開いて「すげ~! デカい!」と衝撃を受けた様子でした。このような反応は当然のことかもしれませんが、後々にイトウを含めた自然環境の保護に多分に貢献しうる感情で、非常に貴重だと感じました。
また、授業を進める中、尻別川には堰堤が多くあってイトウが産卵場にたどり着けない、などの現状を話すと、生徒の一人から「どうして魚道をつけないのですか」という質問がありました。これは学校として環境問題に対する意識が高いこと、そして生徒自身にも関心があって真剣に取り組んでいるからこその質問だと感じました。
環境教育における今後の課題は、「すげ~! デカい!」といった感情を持ってもらえるような何かを提供すること。尻別川流域住民の財産であるイトウが地域の自然環境のバロメーターとしても貴重であることを感じてもらえるような活動をしていきたいと思います。(2009年1月18日記)