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陸上自衛隊矢臼別演習場内における 別寒辺牛川水系砂防ダム事業 についての要望書

 陸上自衛隊矢臼別演習場内において防衛施設庁の委託で進められている別寒辺牛川水系砂防ダム建設事業は、同水系に生息するイトウに大きな悪影響を与えかねません。同じイトウ保護を切望する私たち「オビラメの会」にとって、水系は違うものの、この事態を看過することはできないと考え、2003年2月、厚岸町と札幌防衛施設局に要望書を送りました。

厚岸町長あての要望書 / 札幌防衛施設局あての要望書

別寒辺牛川水系砂防ダム建設事業の詳細はこちら
(イトウ保護連絡協議会のサイトにリンクしています)


厚岸町長 若狭靖 様

2003年2月

陸上自衛隊矢臼別演習場内における別寒辺牛川水系砂防ダム事業についての要望書

尻別川の未来を考える オビラメの会
代表 草島清作 倶知安町南3東4 tel/fax0136-22-2228
事務局長 吉岡俊彦 ニセコ町富士見65 tel/fax0136-44-2472

 私たち「尻別川の未来を考える オビラメの会」は、北海道・尻別川流域に生息する野生のサケ科魚類、イトウの保護活動を続けているボランティア・グループです。
 今冬、陸上自衛隊矢臼別演習場内において防衛施設庁の委託で進められている別寒辺牛川水系砂防ダム建設事業の報道に触れ、この事業が同水系に生息するイトウに大きな悪影響を与えかねないことを知りました。同じイトウ保護を切望する私たちにとって、水系は違うものの、この事態を看過することはできません。以下にいくつかの要望をお伝えしますので、どうぞお酌み取りいただければ幸いです。

1.砂防ダムの建設工事を凍結してください。

2.第3者機関による環境調査を実施してください。このさい調査計画段階から終了時まで全ての情報を公開し、適宜公聴会を開催して市民の意見を取り入れてください。

3.上記調査の結果、ダム建設によってイトウをはじめとする生態系にどのような影響が出るのかの予測は、イトウ研究者を含む第3者機関に委ねてください。予測作業の過程は公開してください。予測の結果、イトウをはじめとする生態系への大きな悪影響が避けられない場合は、事業計画を変更(中止のオプションも含む)してください。

 イトウは水域生態系の頂点に位置する生物であり、この生物を守ることは水系の豊かな生態系を丸ごと保全することにつながります。この意味をどうぞご理解いただき、善処いただきますようお願い申し上げます。
 なお本要望書は当会サイトにても公開します。